第37回【私史上最低最悪なクズ～私の行動編5～】
さて、どうしようか。
ここまできたら、もう彼らにかける情はない。
謎の正義感と復讐心で、どうやればこの二人を世間的に抹殺できるかな、とか、半分正義の味方、半分悲劇のヒロインみたいな、かなりめんどくさい感情になってる自分がいた。
勝手にやっとけって彼をフればいいんだろうけど、このまま放っておくことは私のモラルに反する。
いや、違うな、それもあることはあるんだけど、多分これだけのことやられて自分のプライドが許さないんだ。
仕返しをしないと自分の心を守れない、そんなメンタル状態。
やっぱ警察に売る？
でも所持してる証拠とかないとだよね。
いったん情報提供？
うーん‥
（‥どうあれ証拠は必要だし、彼とM子は今も消えるアプリでやり取りしてるだろうし、今後はなるべくメッセージが消える前に見るようにしよう。）
その日以降、彼が寝静まったあとや彼のシャワーの時間が私の証拠集めの時間になった。
消えるメッセージアプリだけじゃなく、LINEの中の証拠もあらためて。
やり取りの中で気づいたのは、M子の彼氏が○麻の売買をしているやばい人間らしきことと、彼はその彼氏ともやり取りがあり、M子のときと同じように会話の途中で謎の電話をしてること。
（なるほどね‥）
私の知らない彼（の繋がり）を知りつつ、数日、彼に気づかれないようにヒヤヒヤしながら証拠を集め続けた。
でもそのうち、（この証拠は果たして意味があるのかな‥てかなんの証拠があればいいんだろ？）と、ふと疑問に思った私は、証拠集めがまだ不十分な中ついに決意を固めて警察に連絡をした。
警察とのやり取りは敢えて詳しく描かないけど（多分言っちゃいけないこともあると思われる）、伝えられたことは、できるだけ携帯から証拠を集めて欲しいということと、彼とM子の行動を監視して外出時には報告して欲しいということだった。（実際は他にも色々ある）
あと、言われたのが
「彼氏や相手の女性が逮捕される可能性もありますが、問題ないですか？」
‥ちょっとドキッとする言葉ではあったけど、
「はい、お願いします」
と答えた私は、その後も言われた通りに行動をした。
メッセージの内容で一番こいつらイかれてんなって思った会話が、
『次会ったとき、キメセクする？』
＞『www』
いや「www」じゃねーよ、両方キモ‥
いやでもこれも、間接的には証拠にはなるよね。
そんなことを思いながら、次にM子と会う約束の日までは絶対にバレちゃいけない、と思いつつ、彼との生活はいつも通り、普通通りに過ごしていた。
でも、そんなときに限って彼はなかなかM子に会わないんだよね‥
元々そこまで頻繁に会ってないからタイミングが悪いのかそれとも何か察知したのか。
結局先に携帯の中の証拠を警察に持っていくことになり、証拠の提示と他の情報提供をした。
そして数日後、警察から連絡があり言われた言葉は
「今回、数日二人の動向を探ってみましたが、直接会うこともなく、物的証拠を押さえる事ができなかったので逮捕に至るのは難しいですね‥」
いや、そりゃそうだよね、警察に情報売ってから、彼は毎日私と一緒にいたし。
二人のやり取りからして、それ自体を持っているのは常にM子。
念の為、彼が持っていないかどうかのチェックも警察の言われた通り探ってみたけど白。
M子についても、その間に他の人とどうこうってのがなかったんだろう。
‥せっかく数日後にM子と会う約束してるのわかってるのに、もうちょっと期間伸ばしてくんないかな（ ; ; ）
とは思ったけど、物的証拠のない人のために警察が何日も時間費やすなんてしないよね。。
警察に売るタイミング誤ったか‥。
※現時点で○麻は使用だけじゃ捕まらないため、あくまでも現行犯で所持してるところを逮捕しないといけないとのこと。要は今回は使用が事実であったとしても証拠が薄すぎた感じ。
警察には「とりあえず、○麻使用者はそのまま覚○剤に手を出す人も多いので、ご自身のことを思うのであればすぐにでも別れるべきかと思いますよ」って忠告された。
「そうですね」って答えたのはいいけれど、正直、正義の鉄槌を下せなかったことが悔しすぎてモヤモヤは消えないまま。
ほんとに賢い人は、こんなモヤモヤなんて持たずに即効別れられるんだろうな‥。
私はまだ、それができない。
悔しさとか、怒りとか、今まで与えられた苦しみとか、いろんな感情が、消化しきれていない。
どうにかしてでも、彼に私なりの鉄槌を下したい。
そんな感情がぐるぐるした状態の中、彼への私なりの鉄槌は下されることになる。
おとなの婚活パーティーOTOCON
