第14回【母性本能】

二度目の離婚以来、私はもう男性に対する期待、と言うか、昔のように純粋に男の人を信じるのはやめようと思った。
どんなに信じても、結果的に傷つくのは自分。
それなら最初から期待しない方がよっぽど楽。


そんな心情ではあったが、離婚したあとにも私に好意を寄せてくれる男性は現れた。
(いや実際ありがたい話よね‥)


その彼は二人目のダンナより更に年下で、まだ離婚していなかった頃に飲み会で知り合った人だった。
知り合った頃は私が拒食症真っ只中で、当時飲み会に誘ってくれていた女友達と共に私を心配してくれる一人でもあった。
あの頃は、そんな仲間に恵まれて心強かったし、もうダメだと思ったときや、笑うことすらツラかったときも本当に支えられた。

大袈裟に聞こえるかもしれないが、彼らがいなかったらきっと私はもっと取り返しのつかない状態になっていた気がする。

そんな大切な仲間の一人ではあったが、特に彼を異性として意識するわけでもなく、もちろん年齢も離れ過ぎなわけで。
彼が私への好意を表に出したときは少々ためらいがあった。
正直、『こんな私を好きになってくれた』ことに対しては素直に嬉しかったが、私が彼を『好き』なのかどうかはよくわからなかった。

‥なのだけど、結局は恋愛体質かつ劣等感の塊の私、好意を寄せられると自分を認められた気がしてなんだかんだ受け入れたくなる救いようのない性格orz

この頃すでに成人していた我が子に、
「もうここからはお母さんの好きなように自由に生きて欲しい」
と言われていたこともきっかけとなり、彼の気持ちに応えてみることにした。

もしかしたら若い頃のように『好き』という感情に振り回されない方が上手くいくのかもしれない。
常に冷静でいられるのかもしれない。

そんな期待もあった。

もちろん、彼の一生懸命さにも惹かれるものがあったし、仕事に対する目標を持っているところや、家族や友達を大切にするところ、時折母性本能をくすぐってくる甘えた感じは私の心を癒してくれた。
そんなところは素直に好きだなと思えた。

(もしかして、次こそ上手くいく?)




子どもが家を出て自立していたこともあり、彼と付き合ってからは生活がほぼ彼中心に動いた。
私自身も離婚と子どもの自立を機にフルタイムの仕事を始めていたが、いつも一緒にいたいという彼になるべく合わせるようにしていた。

もともと私も好きな人とは常に一緒にいたいタイプだし、彼の求めることに答えるのは苦ではなかった。
二人目のダンナの束縛とはまたちょっと違うというか‥
辛いときに支えてもらったという感謝の気持ちもあるせいか、むしろ、私を求めてくれる彼の気持ちにはなるべく応えてあげたいと素直に思えた。


今もなお私が年下にしか恋愛感情を抱かないのも、多分この彼をきっかけに自分の母性本能の強さ(甘えられたい願望w)に気付いたからだろうな( ̄▽ ̄)
あ、あと夜の仕事の名残で、年上の男性はお客さんに見えてしまう
↑自分もいい歳なの忘れてる人


そんな母性本能をくすぐる彼と、今度こそは幸せになれるんじゃ‥なんて結局どこかで半分期待しちゃってる私だったのだけど‥

おとなの婚活パーティーOTOCON