第21回【彼のこと】

2022年10月30日

彼は、私にはいつも「俺は束縛はしない」と言った。
理由はひとつ。『自分が自由でいたいから』

彼は来る者を拒まないタイプなので、女性から誘われたらよっぽど嫌いじゃない限り誘いに乗る。↑絶対彼氏にしたくないw
逆にいうと、自分からは誘わないので私にとっての脅威は『誘ってくる女』である。

多分、彼に対する周りのイメージは

「女好きそう」
「自分に自信ありそう」
「遊びまくってそう」

等々、なんとなく彼と話をしたり知り合いになるくらいの人はそんな風に思っているだろうと思う。

全く否定はしない。
実際、彼自身も自分をそういう人間だと自負していると思う。(するなよ)

だからこそ、女の人にも軽い気持ちで遊べると思われがちだし、その手のタイプの女が寄ってくるとかなりめんどくさいことになる。(私のメンタルが)

ただそれは、単に彼がクズでダメ男だから、と一言で片付けられない、こうなってしまった理由があると私は感じている。

まぁ半分はそう分析する事で、なにげに彼のマウントをとってる気分でいたいってのもあるんだけど笑
じゃないとやってられない。

いや、でもね、ほんとにちゃんとあるのよ。
彼がここまでクズに成り下がってしまった理由も、私が彼を好きでい続けてしまう理由も。




彼のことを少し話すと、彼には【親に愛されなかった記憶】がある。

今もたまに思い出したかのように話すことがあるのだけれど、付き合い始め頃はよく私に子どもの頃の親との関係について面白いネタ話のように話してくれたりした。

・幼少時はよく出来すぎて親にめちゃめちゃ期待されたこと
・もともと父親は息子に対して厳しくて、どれだけいい成績を残してもそれが当たり前で決して褒められることはなかったこと
・それとは逆に、妹は小さなコトでもすぐに褒められているのをいつも不公平だと思っていたこと
・反抗心から頑張るのを一切やめたこと
・それを理由に父親に見放されたこと


その後は父親ともほとんど話をすることもなく今に至るようで、いまだに
「あいつら(両親)が興味あるのは妹で、俺に全く興味ないから笑
いてもいなくてもいい、どうでもいい存在なんよ 笑」

そう笑いながら言っている。

同じ親目線でいうと、
子どもに対して愛情のない親なんていないんじゃないかな。
愛情表現が下手だっただけなんじゃないかな、特にお父さんは。

そう思うけど、私以上に明らかに幼心を傷つけられるであろう多々のエピソードは、
「それでもちゃんと愛されてるよ」
と軽率には言っちゃいけない気がして、ちょっともどかしい気持ちになった。

私のとはかなり形が違うし、浮気を浮気とも思わず誘いに乗るような性格にはかなり問題はある。

けど、自分に好意を寄せる相手に対して蔑ろにできないというか、相手にされなくなることの方が怖いと思ってしまう気持ちはちょっと理解できるところもあったりする。

彼の場合は、親から与えられたであろう自己肯定感の低さを隠すために攻撃的になるタイプ(だと思う)。

なので、自分の自信のなさを誤魔化すために自分を強く見せようとするし、たぶんそれを隠したいがために、自分に自信がないことを自分自身が認めようとしていない。
‥そう思う。


というか、彼が学生時代から20代前半まで親が手をつけられないほど悪いことをしていた(本人談)のも、結局は理不尽な理由で父親に殴られたり、決めつけで罵倒されたりしたことへの反抗心でもあり、潜在意識の中では『気にして欲しい』って気持ちがあったんだろうなーとか思う。
(よく聞く話だ)

んまぁだからと言ってその後の彼の最低な言動行動エピソードが許されるわけではないけどね笑

そして今、彼は自分の言動が大嫌いな父親に似てきていることになんて、きっと気付いていない。
そこが一番かわいそうだよね。←上から

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