第3回【自分の子どもの名前を呼ばない】

私の「引き寄せ」は、もちろん高校時代では終わらなかった。

次に出会った『ダメ男』は、世間一般的に言われるちょっと年上のイケメン。
‥まぁ私のドンピシャではなかったけれど( ̄▽ ̄)←何様
とはいえ、仕事も出来るし社内フットサルではチームを引っ張る存在、それでいて周りに愛想よく、昔ちょっとヤンチャしてました感を適度に感じさせる人。
とにかく男女関係なく慕われ、モテる人だったし、「彼女」である自分に優越感を与える存在だった。

そんな彼と付き合って1年ほど経った頃、子どもを授かり結婚。
当時まだ10代後半だった私は、周りから「子どもが子どもを産んで大丈夫なの?」なんて言われたけど、愛する人の子どもを授かったことに素直に喜びと幸せを感じたし、これから先の彼との幸せな結婚生活になんの疑いも、不安もなかった。

あの頃の私はまだほんとに世間知らずで、子どもで、彼の本質なんて何も見えていなかった。

今思い返せば、妊娠がわかった時に当たり前に喜んでくれると思っていた私に、「おろす選択ってないの?」って普通に言ってきたし、妊娠中に飲みに行かれるのイヤって伝えたらキレて大きくなったお腹を平気で蹴ってきたし、すでにクズでしかない言動や行動はしていたんだけどorz
良くも悪くも純粋だった私は、男の人ってみんなきっとこうなんだろうと彼を責めなかった。(ばかw)

そんな私が最初に「あれ?」と思ったのは子どもが生まれてから。
産後に病院に来たときも、家に戻ったときも、生まれてきた我が子の名前を呼ばなかった。

呼ぶとしたら、
「赤ちゃん」
「ぼーず」
「これ」
「おーい」

最初は慣れなくて恥ずかしいのかなって思ったけど、1ヶ月経っても2ヶ月経っても変わらない。
さすがに不信感を抱き始めた。

直接聞いても、返ってくるのは
「別にどう呼んだっていいじゃん」
「どうせまだ聞こえてないんでしょ?」
「てかいろんな名前で呼ぶのも飽きなくてよくない?笑」

(‥この先、この子と一緒に過ごすんだよね?ずっと、名前呼ばないの?自分の子どもだよ‥?)

その疑問をぶつけたところで、まともな言葉なんて返ってこない。いくら世間知らずの私でも、この状況を「男の人ってみんなそう」とは思えなかった。

そう、彼には親という自覚も、これから家族を支えていこうと意思も、すでになかったんだ。

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